特に重要そうな場面を挙げてみると――
○池田屋事件直前の、坂本龍馬と望月亀弥太の仲違いと離反。
〜この場面が無いと、何故“亀”が池田屋にいるのかがいまいち解り辛いのだ。
加えて“亀”の死を知った龍馬の心象描写も、酷く薄っぺらなものになってしまうしね。
池田屋事件終結後――龍馬は寺田屋二階より身を乗り出しながら、近藤、桂、そして自決した“亀”本人を大声で罵倒する。
が、実は“あの時亀を引き止められなかった自分自身”(カットしたシーン)を、龍馬は何よりも責めているのだな(江口洋介もそういう演技をしているし)
つまり「みんな馬鹿じゃき」という台詞は、自分も含めて「みんな馬鹿」なのだ。
しかし放映ヴァージョンだけでは、“みんな”の中に龍馬自身は含まれない印象となる(もっともそれはそれで、“独り高みに立った”幕末のヒーロー〜坂本龍馬として納得できるんだがね)
|