以前にこの日記にも書いた「ネットワーク」の部分も、シベリア鉄道の存在そのものが劇中で示す通り、かなり重要なテーマとして浮かび上がる構成になってますしね。
凍てついたゲイナーとシンシアの心が、線路というネットワークを使って、瞬時に世界中を氷に閉じ込めていく様は、悲しくもあり、恐ろしくもあり、妙に美しくもあり……(もっとも、それが反転する瞬間――キングゲイナーのオーバーヒートが、線路を伝って世界に拡散していく様は、かなりのカタルシスなんですけどね〜)
で、その片割れの少年の閉ざされた魂を開放したのは、好きな娘の危なげなキスなどではなく、若者にとって確かな道標として存在した一個の大人の、文字通り命をかけた叱責だった――ってのが、このお話の肝。
「今時の若いヤツは、なっとらん!」なんて、ジジイが愚痴ってもしょうがない。
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