え〜い、この岩は一体何を、どうしたいんでしょうか!?

スペース1999 2nd Season (1976年)

- ALL THAT GLISTERS -

 本日、新宿ホビットにて“新世紀合金〜ラボラトリーイーグル”を購入。

 ま、これは純粋なニューアイテムではなく、以前購入したイーグルのコンテナ違いヴァージョンである。
 でかいアイテムで場所も取るし、それなりの高額商品という事もあって、今回の購入を若干躊躇したのも事実だ。

 が、しかし現物を前にした今の心境と言えば――
 「あ〜もうカッコよすぎ! イーグル最高! SFビークル万歳っっ!!」
 ――ってな具合で、もう我ながらアホかと(笑)
 で、このラボラトリーイーグルである。
 この機体で印象的な話は、やはり2ndシーズンの第28話〜“怪奇!宇宙の変色殺人岩”だろうね。

 資源調査の目的で、コーニッグたちは“とある惑星”にイーグル4号〜ラボラトリーコンテナ(移動研究所)で向かう。
 クルーはコーニッグ(司令官)、カーター(パイロット)、ラッセル(ドクター)、マヤ(オペレーター)、トニー(保安員)、デイブ(地質学者)といった選抜メンバーである。
 目標はアルファの生命維持装置のエネルギー源となる貴重な鉱石――ミルゴナイト。
 しかし惑星で彼らを待っていたのは、ミルゴナイトの“フリ”をした謎の知的生命体であった。
 トニーが“岩”に襲われたのをきっかけに、次々とクルーは奇怪な現象に見舞われていく。
 惑星から脱出しようにも、イーグルは原因不明のトラブルで発進不能。
 月が惑星から離れてしまいイーグルが帰還不可能となるまで、残り3時間。
 そうこうしているうちに、実はあの“岩”がアルファのコンピューターに介入し、コーニッグたちにミルゴナイトの嘘の情報をリークした事がわかり、物語はいよいよ混迷を深めていく――

 そう、岩はコーニッグたちをこの惑星に呼び寄せ、何かをさせたがっているのだ。
 果たして“岩”の目的は一体何なのか?
 コーニッグたちも必死に“岩”との意思の疎通を計ろうするのだが……

 ――といった具合で『異種族とのコミュニケーション』という、SFにおける王道のテーマを展開していくのだな。
 問題は“岩”が“言葉”というツールを持たない為に、お互いの考えが伝わりにくい点である。
 すぐ傍でコーニッグたちが密談(笑)をしていても“岩”にはそれが何の事かわからないし、“岩”のイーグル内部での行動も傍から見ていたらチンプンカンプンで、その意図がコーニッグ達にはなかなか理解出来ないのだ。
 映像上両者の間に物理的な距離が殆ど無い分、ある意味非常に滑稽な表現になっているとも言える。

 そしてこのコミュニケーション問題は、クルー同士の仲違い(コーニッグ、マヤvsデイブ)という、“こちら側”の関係においても表面化してくるのだ。
 つまり“共通言語”の有る無しだけが、相互理解を妨げている要因ではない事を示唆するのよ(この辺の2重構造が、また見事なり)
 そして物語はクライマックスにおいて『鉱石生命体vs人類』といった、互いの生存権をかけた争いへと発展していく。

「人間の体は大半が水分で構成されてるんですよ」
 このマヤの台詞が、げに恐ろしきイマジネーションを視聴者に喚起させる事となるのだ……(ネタバレになるから詳しくは書かない(笑)が、この辺の描写にワタクシ――非常にSFマインドを感じまする)

 いやぁ、見ごたえのあるドラマだよなぁ。
 スタートレックもそうだが、こーいった奥の深いSFドラマってそうはないよ、うん。
 それでいてエンターティメントとして観ても充分にワクワクするのだ。
 2ndシーズンの特性上(笑)それなりに爽やかなエンディングを迎える事になるしね(ま、昨今のドラマ作りと比べれば、多少地味な気はするが)

 で、ドラマの主な舞台となるのが惑星地表と、移動研究所こと――今回購入したラボラトリーイーグルなのだ。
 以前この日記にも書いたが、“スカイダイバー危機一髪”におけるスカイダイバーの描写といい、今回のラボラトリーといい、ビークルの構造と適性がドラマで有効活用されるのが、個人的には大好きなのだな。
 乗り物の魅力とは、何も戦ったり競ったりするだけではない。
 そのメカニックはどのように利用する為に存在するのか?
 ――何のために作られたのか?
 それらの問いに応え、真摯にドラマへと組み込んだ時に、ビークルたちは最大限の魅力を発揮するのだ。
 だからこそジェリー・アンダーソン作品は面白い。

 で、この新世紀合金――
 ただのバージョン違いとはいえ、やはり良いよなぁ……
 こうなってくると、やはりもう一つのフレイターイーグルも欲しくなるね。
 栄えある第1話であれだけ活躍した機体である。
 なんとか購入を考えてみんべぇか(それまで売れ残っていれば、の話だが(笑))
 しかしこのラボラトリーイーグル。
 実は研究施設だけではなく、何気に強化ブースターユニットとしての機能も持っているのだな。
 両サイド下部にランディングブースター×2、側面に姿勢制御ノズル×4の追加である。

 ……そうなんだよ。
 上部に補助ブースターをつければ、そのまんまフルブースターイーグルになるのである。

 何で、補助ブースターを同梱しなかったのよ〜(泣)
 少しぐらい価格が上がったって購入したのにぃ……


2005年2月17日(木) 



どうよ、このディティール!
ラボラトリーイーグル〜新世紀合金


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