ガンダム試作3号機ステイメン 〜バンダイMGモデル
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY より

- ステイメンの匠 -













 数年前に購入したっきり長らく放置状態にあったMG〜GP03ステイメンを、今更ながらに組んでみた(笑)
 とはいえ、もうめんどっちいので素組みでGoなのだったが……
 いや、これがなかなかどうして――
 脚部、腕部、ボディと各パーツが組みあがる度にオレも盛り上がってきちゃってさ(笑)
 結局墨入れして、デカールまで貼り付けてしまいました(これでもう塗装して組み直す可能性は、完全に消えたワケだ)

 しかしこのステイメン、本当にナイスなガンダムだよね〜
 純粋にデザインだけで語れば、個人的に最も好きなガンダムかも(以前この日記でも触れたνガンダムは、作品性とキャラクター性を付加した上での個人的ナンバー1ガンダム)

 まず構造的に(非現実的な人型形態であれど)、ある程度の理詰めで設計されているのがイイ。

 従来の(というか殆どの)ガンダム・タイプは、皆さんご存知の様にバックパックが背中に設置されており、しかも主推進機関であろう二基のノズルは(多少の可動をするとはいえ)機体の接地面向きにデザインされているのだ(つまり重力下において上方にジャンプ〜もしくは空を飛ぶイメージに囚われた、実にアナログな設計思想と言える)  これでは宇宙空間において非効率極まりない。
 ところがステイメンの主推進機関となるであろうテールバインダーは、その名の通り――機体のほぼ中心位置である両腰部に配置され、二基の巨大ノズルは機体後方(と機体正面)に向けられているのだ(勿論ステイメンにもバックパックは存在するが、あくまでテールバインダーの補助推進っぽい)
 これだと非常に安定した機動性を発揮できるだろうし、ガンダム本体とほぼ別パーツとなっている構造は、バインダーの可動を限りなく広範囲にしているのよ。
 まさに、画期的なナイスデザインだよな。
 空間戦闘オンリーで設計されている試作1号機フルバーニアンですら、背中バックパックの呪縛から逃れられていないというのに、である(そのせいでFbは、人型として非常に不安定な(笑)デザインとなっている)
 いかにこのステイメンのシルエットがガンダム的に異形なものか、よくわかる事例だろう。

 加えてシールドが折り畳み式になっているのも見逃せない。
 ま、見た目にカッコイイってのもあるのだが、何より――あれだと肘にシールドを装着した場合、邪魔にならないのだな。
 つか、ガンプラを組んだ事のあるヒトなら誰もが思っただろうけど――
 シールドを肘に付けたままガンダムを立たせようとすると、どうしても左腕だけ90度内側に捻らなきゃシールドが機体の真横にこないのだな(シールドを手首に持たせて、機体の前面に構えさせるのであれば問題ないのだが)
 右腕はライフルやバズーカを構えなきゃならんので、従来通りの腕の向き……つまり冷静に見ると両腕の向きがチグハグで、何とはなしにカッコ悪いのだ(笑)
 しかしこのステイメンの折り畳み式シールドなら、問題解消!
 腕の向きが通常通りでシールドが後方に来ても、それはそれでカッコよく見えるし、むしろシールドを使用しない時はこの方がコンパクトで機体動作の邪魔にならないように思えて、ある意味リアルっぽい(笑)

 他にも――
 オーキス収納時における作業アームであるフォールディング・アームは、コンパクトに収まったギミックとして実に魅力的だし(シールドの握りを肘のアームで固定する辺り、ホント芸が細かい)
 テールバインダーやバックパックの景観のみで、母体であるオーキスと全く同じ設計思想が見て取れるのも心憎い。
 肩のパーツが他のガンダムよりもコンパクトで、極端ないかり肩じゃないのもイイ。
 カラーリングも極めて色数が少なく、背面のバインダーを除けば極力シンプルなガンダム・デザインとなっているのも堪らない(この辺はνガンダムも同様)

   ――とまぁ、斯様に褒め称えてしまうデザインなのである、ステイメンというガンダムは(笑)
 
 ま、これほどメカニック的な魅力に溢れたガンダムをデザインしたカトキ・ハジメという人物は、非常にグレイトなデザイナーって事だ罠。
 ヴィクトリーガンダムも、シンプルながら実にガンダムらしいガンダムだったし(V2も、ヒーローガンダムとしては絶妙なデザイン)

 などと、組みあがったMGステイメンを眺めながら、徒然と考え込んでしまいましたとさ(笑)




2005年1月15日(土) 


   


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