SA-77 シルフィード
〜PLUM 1/100 プラスチックキット
SILPHEED より

- トパーズ・リーダーより各機へ! -

 メガCD往年の傑作シューティング“SILPHEED”が、ここにきて初の商品化である。
 プラモってところが残念ではあるが、まぁこんな企画を通して無事リリースしてくれただけでも御の字だよな。

 物凄く好きだったんだよね〜このゲーム。
 今見るとローポリでかなりショボイんだけど、当時としては最先端たるゲーム機〜メガCDの限界まで挑んだ超意欲作だったのよ。

 その擬似3Dによるスピーディなスクロール画面はチョットしたアトラクション感覚であり、燃えるBGM〜デモムービーと相まって、個人的には一度始めると最後まで行かなきゃ気がすまないゲームだったんだよね〜。

 ――ただそれだけじゃ、ここまでの思い入れを持てなかったのも事実。

 ぶっちゃけ、ゲームを彩る様々な設定やビジュアルが、あまりに魅力的だったのだよ。

 宇宙の辺境で、さながらウルトラホーク1号の様に母船から次々と出撃する“有人多用途重装宇宙戦闘機SA-77シルフィード”大隊。
 彼らの使命とは、全宇宙のネットワークジャックという銀河連邦最大の危機を回避するため、テロリストによって占拠された母星“地球”を武力奪還する事にあった。

 主人公(プレイヤー)はそのトパーズ小隊三番機のパイロットとなり、数々の過酷なミッションに挑むのである。

 ムロン、シューティングゲームであるからして実際に敵を倒すのは主人公1人なわけだが、それでも幕間に挿入されるデモやら演出やらで、共に戦っている仲間が傍にいる(らしい)と思えるのが、何とも素晴らしいのだ。
 しかもこれは逆から捉えれば、主人公機が単機で、シルフィード大隊においてまさに獅子奮迅の――エース級の活躍をしているようにも感じ取れるのよ。
 いや、タマランのぉ(笑)

 で、月に到達したあたりからの音楽演出も素晴らしく、味方艦隊の壊滅〜ラスボス登場のくだりは、もう画面に釘付け状態。

 この辺は、シナリオもちょっと洒落ててさ。
 最後の突入の際、トパーズ・リーダーは通信で部下たち(主人公たち)を「Boys !(ガキども)」扱いしていたのだが、全ての敵を撃破したあとには「Gentlemen !」と彼らに敬意をもって母艦への帰還を促すのである。

 しかも眼下には“ようやく辿り着いた”青き母星〜地球が広がっているというのに、シルフィード隊はその光景に目もくれず、次々に翼きらめかせて宇宙(そら)へと帰って行く――

 嗚呼、何と素晴らしきエンディング!
 まさに記憶に残るゲームの一つでした。

 で、喜び勇んで購入した今回のキットについてですが、結構よく出来ております。
 いかにも“宇宙機”らしい繊細でイビツなデザインなため、かなり慎重に扱わないとポキッといきそうなところが何ですが。

 塗装は無理にしなくても良さげですが、スミ入れは必須かな?
 多少値段は張りますがガレキを思えば安価だし、手を出しやすいアイテムと言えるかも。

 特にSF的なビークル好きにとっては、重力を無視したゴテゴテ感が「もうシンボウタマラン」のであります(笑)

 お薦め!



2010年7月6日(火) 






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