腕を見せるときが来たわ

謎の円盤UFO (1970年)

- COLLECTORS'BOX PART 1 -

 やっぱ“謎の円盤UFO”はオモロイなぁ。

 ここ最近、暇を見つけては購入したDVDを順番に観ているのだが、観始めると止まらなくなるのだ(笑)
 一枚のディスクに3話収録されてるから、通してみれば2時間45分くらいか?
 就寝1時間前くらいに、最近ちょっと凝っているラムを引っかけながら1話づつ観ようとしてるのだが……何かね――やめられんのよ(苦笑)
 結局ディスクの最後まで観ちまう。
 ああ、睡眠時間がぁ……

 しっかし画像はメチャ綺麗だし、デジタルリマスターっての?――ホント凄いっすね。
 以前購入した“スペース1999”のBOXと比べても格段に画質が良いし、2枚収納のケースも場所を取らないもんな。
 これで庵野秀明のインタビューなんぞが収録されてなきゃ、文句なしの一品なのだがね〜
 いや、個人的に庵野氏がどうのこうのではなく(笑) こういったメモリアル(で、尚且つ高価)なアイテムには、それ相応の定番ライナーが欲しかったって話なんです。
ちゅうか、なんかさ……やっぱ“エヴァブーム”に便乗してこのソフトが発売されたって感じがして、旧来からのUFOファンは複雑な気分になるのよね〜

 ま、それはともかくだ。

 今回再見して一番驚いているのが、本放映の際カットされたシーンである。
 何かスゲェ大事なシーンが多いんですけど。
 いままで見直した話だと、特に1話と5話。
 1話はクライマックス――UFOについての考察を、シャドーメンバーでディスカッションするシーン。
 物語の謎にせまる重要な台詞が多いんですけど(苦笑)
 つーか、コレをすっ飛ばしてみてたら、マジに“謎”の円盤UFOだす。
 やはり小難しい台詞が延々と続くシーンは視聴者の受けが良くない――とでも思ったのかしらん。

 5話にいたっては、恐らくこの回の一番オイシイ部分――“ストレイカーとエリス中尉のドラマ”をすっぱり抜いちゃってるもん(笑)

 当時の日本語版スタッフが、この“UFO”という作品を“メカ・アクション”や“サスペンス”としてしか売るつもりがなかった、という事かも。
 やっぱヒットしたサンダーバードのスタッフによる、実写版――つまり何だかんだ言って、子供向けに考えていたのは間違いあるまいよ。
 “SF”というジャンル自体が、日本においてはずっと子供だましと思われていたからな。――当時としてはしょーがないのかも(オタクカルチャーが成立するまで――つまり“そういうの”を観て大人になった連中が台頭してくるまでは、ね)

 ……どうしてもこのソフトの不満点ばかり書き上げてしまうな(笑)
 収録映像自体には文句ないのにさ。
 商品仕様はともかく、当時カットされた事に対して文句を言ってもしょうがないのは解ってるんだが……
 しかしカットされたところが吹き替えじゃないのが、マジ残念で仕方がない。
 いや、わかってるねんで〜 仕方ない事はわかってるねんで〜(大阪調)

 ま、内容自体については、ここで今更語る事もあるまいよ。
 エリス中尉やレイク大佐は見目麗しいし、ストレイカーはやはりカックイイ!
 もっともヒーロー役のフォスターは、やはり今見直してもヘタレだがな(無論、嫌いなキャラではないが(笑))
 ただこういった“地球防衛軍モノ”は、やはりというかなんと言うかアメリカじゃ作られないよな〜
 “インディペンデイス・デイ”だって、“防衛軍モノ”っつーよりは“レジスタンスモノ”っぽかったし(やられたからヤリ返す、みたいな(笑))
 日本と英国以外は、その辺どうなんだろうねぇ…
 おフランスではこういった作品自体、あまり見かけないし…

 さてシリーズ後半を収録した次巻BOXは、秋頃の発売予定である。
 “時間凍結作戦”や“謎の発狂石”といった傑作たちを心待ちにしながら――

 今日はこの辺で、DVDの続きを見るとしよう。
 あと残り2枚だ〜(笑)

   

2003年7月4日(金) 



 このほど“新世紀合金スカイダイバー”を、無事購入!

 ま、今回は流石にイーグルん時ほどのインパクトは無かったがね、それでも―それでも、このレベルでのアイテム化は感無量であ〜るっ!!
 相変わらず高価だけどなぁ(正直、インターセプターまで手が回らん……つか、来月まで売れ残ってたら(笑))

 しっかし、すげぇデザインだよなぁ。
 今のこの時代になっても、スカイダイバーのカッコよさは全然色褪せて見えないもん。
 そりゃ技術的な観点でみれば、確かにあまりリアリティはないよ。
 あの調子だとスカイ1は海上に出た時点で、まず失速して墜落するだろうし……
 スカイ1はミサイルポッドとロケットブースターが同一パーツで構成されており、どー考えても危険極まりなかったりするし(苦笑)

 しかしそんなこたぁ、どうでもヨロシイのだ。
 あの船体を覆うミリタリーカラーが兵器としての畏怖感を充分演出しているし、迎撃戦闘機を艦首に備えた潜水艦を“移動カタパルト”的に運用するというアイデア自体、もう普通の発想じゃ出てこないよ。

 もっとも、アンダーソン作品におけるドラマのリアリズムは、「如何にしてヒーローたちが現場へ急行するか?」という命題のクリアから始まっているようなのだがね(日本の特撮系ドラマは総じて、その辺が実に無頓着な作りとなっている――勿論、クウガみたいに例外もあるのだが……これは大衆時代劇などでよく観られる“間の省略”に端を発しているような気もしないでもない(笑) リアリズムよりも見得のカッコよさを追求した結果というかね)
 “スティングレイ”あたりでは、まだ過程の描写がかなりアバウトなのだが……
 “サンダーバード”にもなると、衛星軌道で情報収集(TB5)〜弾道軌道を通って先行出動(TB1)〜実地検証〜装備決定〜本隊出動(TB2+α)――と、かなりシステム的に無理が無くなって来ている。
 しかしそれでもトレーシーアイランドが拠点として固定されてしまっているのがツラかったのか。
 次の“キャプテン・スカーレット”ではもっと自由に展開できるよう、超高空域にクラウドベースという迎撃機用の移動要塞を登場させている。
 しかも地上の世界各所には追跡戦闘車を大量に極秘配備しており、2重の防衛網によるそれなりのリアリズムが完成する。

 だが、まだこれでも正直無理がある。
 スカーレットとブルー大尉という2人のヒーローを迅速に現場へ到着させる為に、いろいろとお膳立てが必要になるのだ(もっとも作劇上のテクニックとして、スタッフは“ミステロンのテロ予告”というアイデアを採用。これによってドラマ上の展開に全く無理がなくなったのだ――つまり逆の見方をすれば、ミステロンの予告がなければスペクトラムは充分に機能しないのだな)

 そこでスペクトラムの防衛軍としての脆弱さを補うべくして、スタッフの様々なアイデアが投入された組織――それこそが対UFO防衛軍SHAD0(シャドー)である!

 まず刮目すべき点は、ヒーローの分業だろう(大笑)
 いや、ま、リアルに考えていけば軍組織にスカーレットみたいなスーパーヒーローはいらない……っちゅうか、いるワケがないんですがね。

 そういう観点で考えていけば、サンダーバードも同様のヒーロー分業システムに思えるだろうが、あちらはあくまでも家族なんだよね。
 だから平時はいつも一緒にいなきゃいけないし、それが行動の枷になっている。
 実際、子供心に5号のジョンをとても可哀想に感じてたからなぁ(物静かな性格で、“独り星を眺めているのが好き”って……(苦笑))
 あれだけはレスキューシステム上、当時としては譲れない最低限の設定だったんだろうね。
 で、シャドーの話に戻るが――
 メインヒーローのストレイカー司令官とその相棒たち(フォスターやフリーマン)は、大概がUFO墜落後に現場へ向かう展開になるので、そういった“時間的制約”に縛られない設定になっているのが分かる。
 で、実動するヒーロー&ヒロインたちも無理の無い完全分業制を採用しており、月〜SID〜スカイ1〜陸(シャドーモービル)海(スカイダイバー)を世界中に複数配置(しかも人員は豊富で交代要員有り)
 ――どうです、この完璧な防衛網!
 とりあえずここまで見事な地球防衛軍は、映像世界において未だ他に存在しないだろうね…たぶん(――といっても、日本と英国にしかこういった地球防衛軍モノは無ささそうなんだが(苦笑))

 ま、その防衛システムの最終ラインを勤めるのが、このかっくいいスカイダイバーなのである(やっとスカイダイバーの話に戻ったな)
 使用意図〜目的が明確化されたメカニズムは、それだけで魅力的に見えるもんなのな。
 汎用性の高いマシンよりも専用マシンの方が個性的なデザインが多いし、状況を選ぶ“不器用なメカ”ほどドラマ展開も楽しくなるってものよ。
 物語上の枷は、在る程度必要だよな(やっぱウルトラホーク1号が2号と並んで宇宙に行っちゃイカンだろ(笑) 2号の“ありがたみ”が全く無くなるし、そもそもホーク1号はどうみても航空機のデザインだっての)
 何はともあれ“第7話・スカイダイバー危機一髪”は、海洋サバイバルドラマの大傑作!
 未見の人は何としても1度はチェックしてくれぃ。
 船内描写のリアリズムや、船体構造によるドラマ展開(魚雷発射管にエアロック)、そして当然のように襲い来る冷たい方程式――
 ストレイカーの過去と女性クルーとの触れ合いも含めて、実に重厚でハラハラドキドキな展開に、そのオチに至るまで観ていて夢中になりますぞ!(笑)

 最後に新世紀合金スカイダイバーへの不満を一言……

 なんでディスプレイ・スタンドが付いとらんのじゃぁゴルァ!!
 あのままだと艦底の塗装が剥げるじゃないか。

 しょうがないからハンカチを畳んで下に引いてます……( ´Д⊂ヽ


2004年11月4日(火) 


ホント、とんでもないデザインだよなぁ
スカイダイバー〜新世紀合金


HOME